先日も触れたJR西日本の脱線事故に関する報道について。
TVを見ていると、何か違う、という漠然とした思いを払拭しきれません。宴会、ボーリング、ゴルフコンペ・・・確かに、遺族からしてみれば憤りを感じざるを得ないでしょう。家族が車体の下敷きになっているのに、その会社の一員が宴を興じているのは。
しかし、それは遺族の感情であって、マスコミの感情ではないはずです。揚げ足取りのような視聴率稼ぎ、販売部数の増加と取られても仕様がない態度も多々見られます。
ライフラインを預かる会社というのは、全員が朝から夕方に勤務するという形態は決して取りません。2交代制、ないし3交代制で勤務に当たるわけですから、勤務明けが朝であっても飲みに行くこともあるでしょう。それが、たまたまあのような重大な事故の日と重なってしまったというだけ。確かに、たまたまというのは語弊があるかもしれませんが・・・。
事故当日、緊急A体制なるものが発令されていて、全員招集との規則があったらしいですが、その「全員」というのも漠然としています。JR西日本という会社は非常に広い管轄をもっております。大阪から山陽新幹線の終点である博多までです。では、尼崎で起きた事故に対して、山口県の社員も招集されていたのでしょうか。招集されていたとしても、彼らは何をするのでしょうか。僕には皆目見当がつきません。いいなれば、巨大な組織において無駄な人員というのは最大の非効率的なものであります。
効率的な経営をするために、JRというのは支社を何個か置き、その下に電車区やら車掌区やら運転区というものをおいているのです。
今回のことでいえば、近くの支社は全員招集で動くべきでした。報道もその点をしっかりと私たちに伝達しなければなりません。「~支社の社員が・・・をしていた」と。JR西日本の社員であの日に宴会をしていた、ということだけを取り上げて、一方的に私たちに報道を押しつけるのは止めて頂きたい。
また、給与所得者でないタレントなのか何なのか分からない輩たち、テレビで社員個人を批判するのは止めて頂きたい。JR西日本の「体育会系」的体質を批判する声も聞こえてくるが、それは安全を守る上で緊張感を与えるという効果もあることを忘れてはいけない。しかし、今回それが裏目に出たことは非常に残念であります。
駄文失礼。